先祖代々受け継いできた大切なお墓を畳む「墓じまい」は、これからの供養のあり方を考える上でとても大きな決断ですよね。でも、いざ進めようと思うと「お寺への支払いは結局いくら必要なの?」「離檀料の相場が分からなくて怖い」といった不安が次から次へと溢れてくるかなと思います。
私のもとにも、墓じまいの流れが複雑で立ち止まってしまったり、お寺への墓じまいの言い方に頭を悩ませたりしている方からの相談が毎日のように届きます。特に墓じまいのお布施の金額や、魂抜きとも呼ばれる閉眼供養の費用、さらに遺骨の取り出し費用など、不透明な項目が多いと「損をしてしまうのではないか」と不安になってしまいますよね。
この記事では、現在お墓がある市区町村の役場で行う改葬許可申請のやり方から、離檀料が払えないといったトラブルへの具体的な対策まで、私が現場で見てきたリアルな情報をもとに詳しく解説していきます。永代供養の合祀の料金や、最近選ぶ方が増えている樹木葬の費用、納骨堂の相場も比較しながら、あなたの状況に合わせた最適なプランを一緒に考えていきましょう。
墓じまいの補助金制度を活用する方法や、石材店からの相見積もりでコストを下げるコツなど、費用を賢く抑えるためのテクニックもたっぷり詰め込みました。この記事を読み終える頃には、お金の心配がスッキリ解消されて、前向きな一歩が踏み出せるようになりますよ。
墓じまいや永代供養のお寺への費用を完全解説

- 離檀料の相場とお寺での墓じまいの言い方
- 閉眼供養の費用とお布施の金額相場
- 遺骨取り出しの費用と墓石解体の流れ
- 改葬許可申請のやり方と行政手続きの手順
- 墓じまいの補助金制度で負担を軽減する方法
墓じまいを決意したものの、一体いくらお金が飛んでいくのか、その全貌が見えないと不安ですよね。ここでは撤去工事から法要まで、避けては通れないお金の話をどこよりも詳しく整理していきますね。まずは一つひとつの項目の意味を知ることから始めて、不安を解消していきましょう。
離檀料の相場とお寺での墓じまいの言い方

お寺の檀家をやめる際、多くの方が最も胃を痛めるのが「離檀料(りだんりょう)」の問題ではないでしょうか。「高額な請求をされたらどうしよう」「そもそも払わなきゃいけないの?」と、ここ、一番気になりますよね。
結論から言うと、離檀料は法律で決まった義務ではありません。これまで先祖代々、長きにわたって供養を続けてくれたお寺に対する「感謝のしるし」であり、法的には「寄付金(お布施)」と同じ扱いになります。私自身の経験から言っても、お寺側も「これまでのお付き合いに感謝して、最後に見守ってください」という気持ちを求めているケースがほとんどですよ。
離檀料の一般的な相場感
離檀料の相場は、3万円〜20万円程度が一般的かなと思います。計算の目安としては、これまでの法事1回分のお布施と同等、あるいはそれより少し多いくらいを包む方が多いですね。例えば、普段の法要で5万円お包みしていたなら、離檀料として10万円〜15万円ほど用意すると、非常に丁寧な印象を与えられます。ただし、これもお寺との関係性や、そのお寺がある地域の慣習によって変動します。由緒ある古刹や、都心の大きなお寺だと、もう少し高めになることもありますよ。
トラブルを防ぐ「言い方」の黄金ルール
実はお寺とのトラブルの多くは「お金」そのものよりも「伝え方」が原因なんです。いきなり「墓じまいします、判子をください」と事務的に伝えてしまうと、住職も人間ですから「大切に預かってきたのに失礼な」と感情的になってしまい、結果として話がこじれてしまうことがよくあります。トラブルを避けるためのステップは以下の通りです。
円満解決のための伝え方ステップ
- まずは「相談」という形でアポイントを取る(電話や手紙がおすすめ)
- 「墓じまいします」ではなく「後継者がおらず、今のままではご先祖様に申し訳なくて…」という理由を伝える
- これまでの長年の供養に対する感謝を、言葉と態度でしっかりと示す
- お寺側の考えや、これからの供養についても意見を伺う姿勢を見せる
このように「本当はお墓を守り続けたいけれど、やむを得ない事情がある」というニュアンスで伝えると、住職も「それなら仕方がありませんね」と親身になってくれることが多いですよ。逆に「もう来ないから」という態度は絶対にNGです。最後こそ、丁寧に頭を下げることが結果として費用も抑えることにつながるんです。
もし高額な離檀料を提示されたら?
稀に「離檀料として300万円払ってください」といった、相場を遥かに超える額を提示されるケースもあります。ここ、もし自分の身に起きたらパニックになっちゃいますよね。でも安心してください。先ほどお伝えした通り、法的義務はありません。まずは「なぜその金額になるのか」の内訳を冷静に聞いてみましょう。お寺の維持費の積み立てなど、理由があるかもしれません。それでも納得がいかない、あるいは支払えない場合は、正直に「経済的にどうしても無理です」と伝えるしかありません。誠意を尽くしても解決しない時は、専門の仲介業者や弁護士に間に入ってもらうことも検討しましょうね。
閉眼供養の費用とお布施の金額相場

お墓の石を物理的に取り壊す前に、必ず行わなければならないのが「閉眼供養(へいがんくよう)」です。別名「魂抜き」や「お性根抜き」とも呼ばれ、石に宿った先祖の魂を抜いて、ただの「石材」に戻すための宗教的な儀式ですね。これをせずに工事を始めるのは、石材店さんも怖がって受けてくれないことが多いですよ。
閉眼供養のお布施、いくら包むのが正解?
閉眼供養のお布施の金額は、3万円〜10万円くらいが目安です。墓じまいの際に行う最後の大切な儀式ですから、多くの方は5万円程度を包まれるケースが多いかなという印象です。ここでの金額は、お寺の格式や檀家としての役職によっても左右されますが、基本的には「気持ち」ですので、無理のない範囲で失礼のない額を選ぶのが一番ですよ。
お布施以外にかかる「隠れた費用」に注意
閉眼供養の当日には、お布施(御礼)以外にもいくつか用意しておくべきお金があります。ここを忘れてしまうと、当日慌てることになるのでチェックしておきましょうね。
法要当日に必要なお金のチェックリスト
- 御車代(おくるまだい):5,000円〜1万円程度。お寺以外の場所(霊園など)まで住職に来てもらう場合に必要です。
- 御膳料(おぜんりょう):5,000円〜1万円程度。法要後の会食(精進落としなど)を辞退される場合に、お食事代としてお渡しします。
- 石材店への心付け:3,000円〜1万円程度。必須ではありませんが、重い石を動かして遺骨を取り出してくれる職人さんへ「暑い中ありがとうございます」とお茶代を渡す習慣があります。
閉眼供養の当日の流れと準備
当日は、お墓の前に家族が集まり、住職にお経をあげてもらいます。時間は30分〜1時間弱くらいかな。準備するものとしては、お花やお線香、ロウソク、そしてお供え物(故人が好きだったお菓子や飲み物)などが必要です。「何をどこまで準備すべきか」は、あらかじめ住職に確認しておくと間違いありません。「最近は簡略化してやる方も増えていますよ」とアドバイスをくれるお寺も多いので、あまり身構えすぎなくても大丈夫です。
家族だけで行う場合の注意点
最近は親戚を呼ばず、ごく身近な家族だけでひっそりと閉眼供養を行う方も増えています。その場合でも、住職への失礼がないように、服装は落ち着いたもの(略式数珠を持参したダークスーツや黒を基調とした服)を選びましょう。法要の最後に遺骨を取り出しますが、石が重くて素人には難しいため、必ず石材店さんに立ち会ってもらうようにスケジュールを調整してくださいね。石材店さんへの依頼料として別途1万円〜3万円ほどかかることも覚えておいてください。
遺骨取り出しの費用と墓石解体の流れ

魂抜きが終わったら、いよいよ物理的なお墓の撤去・解体工事に移ります。ここは宗教的な話ではなく、建築や土木に近い世界になるので、金額の決まり方もかなりシビアですよ。損をしないために、石材店が見ている「ポイント」を知っておきましょう。
墓石解体・撤去のコストはどう決まる?
一般的に、墓石の解体費用は1㎡あたり10万円〜15万円が相場です。例えば3㎡のお墓なら30万円〜45万円くらいですね。ただし、これはあくまで「標準的な立地」での話です。お墓がある場所によっては、この金額が跳ね上がることがあるんです。ここ、要注意ですよ。
| 条件項目 | 費用の変動要因 | 解説 |
|---|---|---|
| お墓の面積 | 広さに比例して増加 | 面積が広いほど、撤去する石の量や処分費が増えます。 |
| 重機の搬入 | 入らないと+5万〜15万円 | カニクレーン等の小型重機が入らない狭い場所は、手作業になり人件費が高騰します。 |
| 墓石の量 | 石の重さに比例 | 立派な外柵や大きなカロート(納骨室)がある場合は、廃材処分費がかさみます。 |
| 搬出ルート | 距離や階段の有無 | トラックまでの距離が長い、急な階段がある、といった場所は運搬費用が加算されます。 |
遺骨取り出しと「洗骨」の必要性
工事の際、納骨室(カロート)から遺骨を取り出しますが、これにも費用がかかります。石材店に依頼する場合、遺骨1柱(1人分)あたり1万円〜3万円が相場ですね。また、長年土の中にあったお墓の場合、遺骨が汚れていたり、骨壺の中に水が溜まっていたりすることがよくあります。そのまま次の納骨先(特に納骨堂や樹木葬)へ持っていくと、衛生面やスペースの関係で断られてしまうこともあるんです。そのため、遺骨を綺麗に洗って乾燥させる「洗骨(せんこつ)」や、パウダー状にする「粉骨」が必要になるケースがあり、これには別途2万円〜5万円ほどかかることも想定しておきましょう。
整地(更地化)の定義を確認しておこう
墓じまいの工事とは、ただ石をどかせばいいわけではありません。お寺や霊園との契約上、元通りに「更地」にして返還する必要があります。この「更地」の基準が場所によって異なり、単に石を運ぶだけで良い場合もあれば、古い基礎コンクリートをすべて掘り起こし、新しい土を入れて平らに固めなければならない場合もあります。見積もりをもらう際は必ず「どこまでが費用に含まれているか」を確認してくださいね。後から「基礎の撤去は別料金です」なんて言われたら大変ですから。
石材店選びの重要ポイント
お寺の墓地の場合、出入りできる業者が決まっている「指定石材店制度」があることがほとんどです。この場合、相見積もりを取って安い業者を選ぶことができません。もし指定石材店がある場合は、提示された見積もりが適正かどうか、私のような専門家や知識のある人にセカンドオピニオンを求めるのが安心かなと思います。指定がない場合は、必ず3社程度から相見積もりを取りましょう。同じ条件でも10万円単位で差が出ることがありますよ。
改葬許可申請のやり方と行政手続きの手順

「お墓を畳んで遺骨を動かす」という行為は、実は勝手にやってはいけないことになっています。法律(墓地、埋葬等に関する法律)で厳格に定められており、役所を通じた正式な手続きが必要です。ここを飛ばすと、最悪の場合、遺骨遺棄罪などに問われる可能性もゼロではありません。ちょっと怖い話ですが、手順さえ守れば難しくありませんよ。
改葬許可申請の全体フロー
手続きのメインとなるのは、現在お墓がある自治体から発行してもらう「改葬許可証」です。これをもらうまでの流れを整理してみましょう。
改葬手続きの必要書類3セット
- 受入証明書:新しい供養先(永代供養墓や納骨堂など)から発行してもらう「遺骨を受け入れますよ」という証明書です。
- 埋葬証明書(納骨証明書):今のお寺の住職から発行してもらう「ここに誰の遺骨が埋まっていますよ」という証明書です。
- 改葬許可申請書:役所の窓口でもらう書類です。遺骨1柱につき1枚必要な場合と、1枚に連名で書ける場合があります。
具体的な申請の手順
まず、新しい納骨先を契約して「受入証明書」をゲットします。次に、今のお寺に行って墓じまいの意思を伝え、「埋葬証明書」に署名・捺印をもらいます(この時、離檀料やお布施の話も一緒にすることが多いですね)。この2つの書類と「改葬許可申請書」を揃えて、今のお墓がある役所に提出します。不備がなければ数日から1週間程度で「改葬許可証」が発行されますよ。最近は郵送でやり取りできる自治体も増えているので、遠方の場合は役所のホームページを確認したり、電話で聞いてみるのが賢いやり方です。
法律の詳細や、行政が定める公的なルールについては、厚生労働省の公式ページでも確認できますよ。手続きを進める前に一読しておくと、全体の法的背景が理解できて安心感が増すかなと思います。
(出典:厚生労働省『墓地、埋葬等に関する法律の概要』)
「誰の遺骨か分からない」時の対処法
古いお墓だと「〇〇家先祖代々」となっていて、具体的に誰の遺骨が何柱入っているか正確に把握できていないこともありますよね。ここ、パニックになりやすいポイントですが、役所の方もそういうケースには慣れています。「不明」として申請するか、お寺の過去帳(かこちょう)を住職に調べてもらうことで対応可能です。困ったら一人で悩まずに、まずは役所の戸籍住民課などの担当部署に電話で相談してみてください。親切に教えてくれますよ。
手続きにかかる費用と時間
役所に支払う手数料は、自治体によって異なりますが、1通につき数百円〜1,500円程度です。非常に安価ですね。ただし、お寺に「埋葬証明書」を発行してもらう際、事務手数料として数千円から、丁寧な方だとお礼として1万円ほどお包みすることもあります。トータルの時間は、書類集めから許可証の発行まで、スムーズにいって2週間から1ヶ月程度。お寺との交渉に時間がかかるともっと伸びることもあるので、余裕を持って動き出すのが成功の秘訣ですよ。
墓じまいの補助金制度で負担を軽減する方法

墓じまいの総額を見て「えっ、こんなにかかるの?」と驚いてしまったあなたに、ぜひ知っておいてほしいのが「補助金・助成金」の存在です。すべての地域で使えるわけではありませんが、もし対象になれば数万円から、多いところでは20万円近くも負担を軽くできるんです。これ、使わない手はないですよね。
なぜ自治体が墓じまいにお金を出してくれるの?
近年、後継者がいなくなった「無縁墓(むえんぼ)」が全国で急増し、自治体にとって大きな社会問題になっています。放置されたお墓が崩れて危険になったり、管理料が回収できなくなったりするのを防ぐために、「今のうちに適切に墓じまいをして返還してくれたら、費用の一部をサポートしますよ」という制度を用意している自治体が増えているんです。
補助金制度がある主な自治体の例(※時期や条件により変動あり)
例えば、以下のような自治体で過去に助成金や制度が実施されていた実績があります。ただし、年度によって予算が終了していたり、対象となる霊園が限定されていたりするので、必ず「今の最新情報」をチェックすることが大切ですよ。
助成金・サポート制度のチェック項目
- 東京都立霊園:返還した区画の面積に応じて、工事費用の一部をサポートする制度があります。
- 千葉県市川市:合葬式墓地への改葬を条件に、墓じまい費用を助成する制度などが検討・実施されています。
- 群馬県太田市:「墓地返還補助金」として、一定の条件を満たせば費用が支給されます。
- その他、地方都市でも「空き区画の解消」を目的に独自の制度を設けているところが多いです。
補助金をもらうための条件と申請のコツ
補助金をもらうためには、いくつかのハードルがあります。まず第一に、その墓地の「名義人(墓主)」であること。そして、税金の滞納がないことなどが一般的です。また、一番の注意点は「工事を始める前に申請すること」です!すでに工事を終えて領収書だけ持って行っても、「事後申請は認められません」と断られてしまうケースがほとんどなんです。ここ、絶対に忘れないでくださいね。まずは役所の「環境課」や「生活衛生課」といった窓口に「墓じまいの補助金はありますか?」と問い合わせることから始めましょう。
補助金以外で費用を浮かせる裏技
もし自治体に補助金がなかったとしても、諦めるのはまだ早いです。確定申告の際、新しい供養先(永代供養など)の費用そのものは控除対象になりませんが、墓じまいに伴う「お布施」の一部が寄付金として認められる可能性や、相続したお墓を畳む場合の相続税の計算に関わるケースもあります。また、遺骨を新しい納骨先へ運ぶ際、自分たちで運搬すれば、業者に頼む数万円の輸送費を節約できます。自分たちの手で丁寧にご先祖様を運ぶのも、一つの立派な供養の形かなと思いますよ。
墓じまいの永代供養をお寺の費用で安く抑える

- 永代供養の合祀料金と費用が安い供養先
- 樹木葬の費用や納骨堂の相場を徹底比較
- 離檀料が払えない時の高額請求への対策
- わたしたちの墓じまいがおすすめな理由
- 墓じまいと永代供養のお寺での費用のまとめ
墓石を撤去して更地に戻した後は、取り出した遺骨をどこへ移すかが次の大きなステップですね。新しい納骨先をどこにするかによって、墓じまいの総予算は数十万円単位で変わってきます。「できるだけ費用を抑えたいけれど、粗末な供養にはしたくない」というあなたの気持ちに寄り添って、賢い供養先の選び方を深掘りしていきますね。
永代供養の合祀料金と費用が安い供養先

墓じまいを検討する方の多くが、最終的な行き先として選ぶのが「永代供養(えいたいくよう)」です。お寺や霊園が、家族の代わりに末永く遺骨を管理・供養してくれる仕組みのことで、後継者がいない方にとってはこれ以上ない安心感があるかなと思います。その中でも、最も費用を抑えられるのが「合祀(ごうし)」というスタイルです。
合祀とは?なぜこれほど安いのか
合祀とは、個別の骨壺から遺骨を取り出し、他の方の遺骨と一緒に一つの大きな供養塔や地下のスペースに埋葬する方法です。個別の墓標を建てたり、専用の区画を維持したりする必要がないため、料金相場は3万円〜30万円程度と、他の供養方法に比べて圧倒的にリーズナブルなんです。ここ、費用重視の方には最大のメリットですよね。
合祀が選ばれる3つの理由
- 初期費用が安い:墓石代や入会金がかからないケースが多い。
- 管理費がずっと無料:一度支払えば、その後の年間管理費は一切かかりません。
- お寺が供養を継続:お盆やお彼岸にはお寺が合同法要を行ってくれるので安心。
合祀を選ぶ際の心の準備と注意点
ただ、安さだけで決めてしまうと後悔することもあります。合祀の最大の注意点は、「一度埋葬すると二度と遺骨を取り出せない」という点です。他の方の遺骨と混ざってしまうため、「やっぱり別の場所に移したい」と思っても不可能です。親戚の中に「個別に弔ってあげたい」という強い希望を持つ方がいないか、事前によく相談しておくのが円満に進めるコツですよ。また、合祀墓の前でお参りはできますが、特定の誰かに向かって手を合わせている感覚が薄いと感じる方もいらっしゃいます。このあたり、あなた自身の価値観と照らし合わせてみてくださいね。
さらに費用を抑える「公営墓地」の選択肢
お寺の永代供養墓以外にも、自治体が運営する「公営霊園」の合葬墓(がっそうぼ)という選択肢があります。地域によっては数千円から数万円という驚くほど安い料金設定になっていることもあります。ただし、公営は非常に人気が高く、抽選になることも珍しくありません。また、その自治体に住んでいることが条件になる場合が多いので、まずは地元の役所のホームページを確認してみるのがおすすめですよ。
樹木葬の費用や納骨堂の相場を徹底比較

「合祀は少し寂しいけれど、従来のお墓ほどお金はかけられない」という方に今、爆発的に支持されているのが樹木葬や納骨堂です。最近のトレンドは、この「中間的な供養」にあるかなと思います。それぞれの特徴と費用のリアルな相場を比較してみましょう。
樹木葬の費用の仕組みと相場
樹木葬は、墓石の代わりに樹木や花を墓標とするスタイルです。費用相場は10万円〜80万円と幅がありますが、これは「個別安置の期間」や「場所」で決まります。 例えば、最初から大きな木の根元に合祀されるタイプなら10万円程度ですが、13年や33年といった一定期間は個別のプレートの下で眠り、その後に合祀されるタイプだと30万〜50万円くらいが一般的ですね。自然の中に還れるというイメージが良く、特に女性に人気がある供養先ですよ。
納骨堂の費用の仕組みと相場
納骨堂は、建物の中に遺骨を安置する「お墓のマンション」のようなイメージです。費用相場は10万円〜100万円以上。ロッカー型や仏壇型、最近では自動搬送式(カードをかざすと遺骨が運ばれてくるタイプ)など多種多様です。都心部の駅近などアクセスが良い場所は高くなりますが、天候を気にせずお参りでき、バリアフリーな施設が多いのがメリットですね。こちらも一定期間が過ぎると合祀される契約が一般的です。
| 供養の形式 | 費用目安 | 年間管理費 | 特徴 |
|---|---|---|---|
| 合祀墓 | 3万〜30万円 | なし | 最も安価。遺骨は取り出せない。 |
| 樹木葬 | 10万〜80万円 | 0〜2万円 | 自然志向。個別期間の設定が可能。 |
| 納骨堂 | 10万〜100万円 | 1万〜2万円 | 交通至便。屋内でお参りが快適。 |
| 海洋散骨 | 5万〜30万円 | なし | お墓を持たない。代理散骨なら安い。 |
費用を左右する「管理費」の落とし穴
ここで一つ、私からの重要なアドバイスです。永代供養であっても、「個別の期間」がある間は年間管理費(5,000円〜2万円程度)がかかるケースが多々あります。「管理費を一切払いたくないから墓じまいをした」のに、新しい場所でまた毎年振込が必要になると本末転倒ですよね。契約前に「合祀されるまでの間に管理費がかかるか」「一括払いは可能か」を必ずチェックしてくださいね。ちなみに、新しい納骨先を探す際は、複数の場所を実際に見学して「ここなら安心して眠れるな」と肌で感じる感覚を大切にしてください。
離檀料が払えない時の高額請求への対策

墓じまいのプロセスで最も大きな壁となるのが、お寺から提示される「離檀料」ですよね。もしあなたが、家計を圧迫するような、あるいは到底支払えないような高額請求をされてしまったら…。ここ、本当に不安で夜も眠れなくなるくらい悩む方が多いポイントなんです。でも大丈夫、解決策は必ずありますよ。
法律的にはどうなっているの?
まず大前提として、日本の法律には「檀家をやめるなら離檀料を支払わなければならない」という規定は一切ありません。お寺との契約も、基本的にはお墓の「使用契約」であり、離檀料はあくまでも「布施(寄付)」という位置づけです。最高裁判所の判例等に照らしても、高額な離檀料を支払わなければ墓じまいをさせないというお寺の主張は、法的に認められるものではありません。
高額請求(例:100万円以上)を受けた時の対処法
もし相場(3万〜20万円)を大きく逸脱する請求を受けた場合、以下のステップで対応を検討しましょう。
高額請求へのNG行動と推奨アクション
- NG:「法律で払わなくていいと決まっている!」と喧嘩腰で主張する。これは火に油を注ぎます。
- 推奨:まずは「これまでのお礼をしたい気持ちはやまやまですが、経済的にどうしてもその金額は用意できません」と低姿勢で相談する。
- 推奨:請求の「根拠」を伺ってみる。建物の修繕積立金などが含まれている場合があります。
- 推奨:「過去帳のコピー」など、自分たちの先祖がそのお寺にどれだけ貢献してきたかを確認し、誠意を持って話し合う。
どうしても解決しない場合の「第三者」の活用
住職との直接交渉が平行線になってしまったら、プロの力を借りるのも一つの手です。行政書士や弁護士など、お寺との交渉に長けた専門家に間に入ってもらうことで、相場通りの金額で決着させることが可能です。また、法務局での「供託」という制度を利用して、法的に義務を果たした形にする極端な手法もありますが、これは最終手段です。消費者トラブルとして、国民生活センターなどに相談事例が寄せられることもありますので、一人で抱え込まずに相談してくださいね。
(出典:独立行政法人国民生活センター『墓じまいをめぐるトラブルにご注意』)
円満解決が「安く済ませる」一番の近道
実は、弁護士を立てたり裁判沙汰にしたりすると、その費用(着手金や報酬)だけで数十万円かかってしまいます。結局、お寺に10万円〜20万円の離檀料を「御礼」としてお渡しして、笑顔で送り出してもらうのが、精神的にも経済的にも一番安上がりだったりするんです。「損して得取れ」ではありませんが、これまでの先祖の供養代を清算するつもりで、少し柔軟に考えるのが私のおすすめですよ。
わたしたちの墓じまいがおすすめな理由

ここまで読んでみて、「やっぱり墓じまいって大変そう…」「自分一人で手続きもお寺との交渉もやる自信がないな」と感じてしまったかもしれませんね。その気持ち、痛いほどよく分かります。だからこそ、私たちはあなたのような方の負担をゼロに近づけるために「わたしたちの墓じまい」というサービスを運営しています。
専門家があなたの代わりに全てをサポート
「わたしたちの墓じまい」が選ばれる最大の理由は、「まるごとお任せできる安心感」です。石材店の手配、お墓の撤去工事、さらには面倒な役所への行政手続き(改葬許可申請)の代行まで、私たちがワンストップで引き受けます。あなたは私たちのガイドに従って書類を準備するだけで、複雑なステップをスルスルと進めることができますよ。
追加費用なしの明朗会計で不安を解消
墓じまいで一番怖いのは「後から追加で請求されること」ですよね。私たちは、事前に現地調査をしっかり行い、工事から処分まですべて含んだコミコミ価格を提示します。不透明になりがちな遺骨の取り出しや整地費用も含まれているので、予算オーバーの心配がありません。これ、家計を守る上ですごく大事なポイントかなと思います。
「わたしたちの墓じまい」3つの強み
- 全国対応・実績多数:日本全国どこのお墓でも、経験豊富なスタッフが対応します。
- お寺との橋渡し役:離檀料の相談や、角の立たない辞め方のコツをアドバイス。必要に応じて直接のやり取りをサポートします。
- 新しい供養先のご提案:海洋散骨や提携の永代供養墓など、コストを抑えた新しい行き先も一緒に探します。
「心の負担」を軽くするために
墓じまいは、物理的な工事だけでなく、親戚への説明やお寺への気遣いといった「心の労力」が凄まじいものです。私たちが間に入ることで、あなたは住職や業者と直接やり合うストレスから解放されます。「もっと早く頼めばよかった」という声をたくさんいただいているのが、私たちの誇りです。まずは無料のお見積もりや相談だけでも大丈夫ですので、あなたの悩みを聞かせてくださいね。無理な勧誘は一切しませんので、安心してお問い合わせください。一歩踏み出すことで、将来の「お墓の心配」がない穏やかな毎日が手に入りますよ。
墓じまいと永代供養のお寺での費用のまとめ

さて、長くなりましたが、最後まで読んでいただき本当にありがとうございます。墓じまいと永代供養のお寺での費用について、かなり詳しくお伝えしてきましたが、少しは先が見えてきたでしょうか?最後に、重要なポイントをギュッと凝縮して振り返っておきましょうね。
墓じまいの総額は、「今の墓石をどう壊すか(約10万〜15万/㎡)」と「次の供養先をどうするか(3万〜100万)」の2つのパズルの組み合わせで決まります。合祀を選べば30万円程度で済むこともありますし、都心の豪華な納骨堂を選べば300万円を超えることもあります。大切なのは、あなたの予算と、ご先祖様をどう弔いたいかという「想い」のバランスです。
この記事の要点まとめ
- 離檀料:相場は3〜20万円。誠意ある「相談」がトラブル回避の鍵。
- 閉眼供養:お布施は3〜10万円。御車代などの準備も忘れずに。
- 補助金:自治体によっては最大20万円程度の助成が出る可能性がある。
- 永代供養:費用を抑えるなら「合祀」、個別にこだわりたいなら「樹木葬・納骨堂」。
- 手続き:役所への「改葬許可申請」は郵送でも可能。早めの着手が吉。
墓じまいは「ご先祖様を捨てること」ではありません。むしろ、管理ができずに荒れてしまう前に、責任を持って新しい安住の地を見つけてあげる「究極の孝行」だと私は考えています。今回ご紹介した費用データはあくまで一般的な目安ですので、実際には指定石材店やお寺の規定によって変動することがあります。正確な見積もりは必ず各公式サイトを確認したり、直接問い合わせたりして、最新の情報を手に入れてくださいね。
もし、どうしても不安が消えない時は、いつでも私たちが力になります。後悔のない、納得のいく墓じまいができるよう、心から応援していますよ。あなたの決断が、家族の明るい未来に繋がることを願っています!


