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鎌倉霊園の墓じまい費用総額は?相場と指定石材店の注意点を解説

鎌倉霊園の墓じまい費用総額は?相場と指定石材店の注意点を解説 墓じまい

鎌倉霊園にお墓をお持ちで、いよいよ墓じまい(改葬)をご検討中の方へ。長年、ご先祖様を守ってきた大切なお墓を片付けるというのは、寂しさや申し訳なさもありますし、何より「手続きが複雑そう」「費用がいくらかかるのか見当もつかない」といった不安が尽きないものですよね。

「鎌倉霊園での墓じまい費用は一体いくらかかるのか?」
「行政への手続きはどんな手順で進めればいいのか?」
「後から高額請求されたり、親族と揉めたりしないだろうか?」

そんな切実な悩みを抱えている方は、実はあなただけではありません。特にここ鎌倉エリアは、谷戸(やと)と呼ばれる入り組んだ地形や、歴史ある霊園ごとの独自のルールもあり、一般的な「墓じまい相場」の情報がそのまま当てはまらないケースも多いんです。私自身、多くのご相談を受ける中で、「もっと早く知っておけばよかった」と後悔される姿を見てきました。

そこで今回は、私がこれまで現場で見聞きしてきた経験と専門知識をもとに、鎌倉霊園での墓じまいに関する費用の詳細や注意点、失敗しないための段取り、そして次の永代供養先の選び方まで、どこよりも詳しく、分かりやすくお話ししていこうと思います。この記事を読み終える頃には、あなたの不安が「明確な計画」に変わっているはずですよ。

この記事を読むことで理解できること
  • 鎌倉霊園での墓じまいにかかる具体的な費用相場と、見積もりが高くなる内訳のカラクリ
  • 指定石材店制度の仕組みや、鎌倉特有の急斜面・階段地形による工事費への影響
  • 鎌倉市役所での「改葬許可証」取得フローなど、必要な行政手続きの完全ロードマップ
  • 親族間トラブルや石材店との金銭トラブルを回避し、スムーズに墓じまいを完了させるための防衛策
供養プランナー高村宗一

業界歴20年以上、石材店・葬祭企業にてのべ1,500件以上の「墓じまい」「永代供養」の相談に対応。 専門用語が多く不透明な供養業界において、特定の業者に偏らない「中立的な立場」から、後悔しないための正しい情報を発信しています。

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鎌倉霊園の墓じまい費用と相場の詳細

鎌倉霊園の墓じまい費用と相場の詳細
  • 鎌倉霊園の指定石材店制度と費用の関係
  • 鎌倉市での墓じまいに補助金はあるか
  • 鎌倉霊園内で永代供養に移る際の費用
  • 墓じまいトラブルの事例と費用リスク
  • 鎌倉特有の地形と解体工事費の注意点

まずは皆さんが一番気になっているであろう「お金」の話から始めましょうか。人生で何度も経験することではないだけに、相場観がわからなくて当然です。しかし、鎌倉霊園、あるいはその周辺の民間霊園でお墓を片付けるとなると、やはりそれなりにまとまった金額が必要になります。

「ネットで見た相場より倍以上高かった!」と後で青ざめないためにも、費用の全体像と、なぜその金額になるのかという内訳(内情)をしっかり押さえておくことが大切ですよ。鎌倉ならではの事情も踏まえて、深掘りしていきましょう。

鎌倉霊園の指定石材店制度と費用の関係

鎌倉霊園の指定石材店制度と費用の関係

まず最初に理解しておかなければならない非常に重要なポイントがあります。それは、鎌倉霊園のような大規模な公園墓地や、歴史ある寺院墓地の多くには、「指定石材店制度」が存在するという事実です。

指定石材店制度とは何か?

これは簡単に言うと、「その霊園内でお墓の工事(建立、修理、解体など)を行ってよい業者は、あらかじめ霊園側が指定した数社に限られる」というルールのことです。なぜこのような制度があるかというと、霊園側としては、園内のルールや構造を熟知していない外部の業者に入られて、通路を傷つけられたり、隣のお墓を破損されたりするリスクを防ぎたいという事情があるからです。責任の所在を明確にするためのシステムとも言えますね。

ユーザーにとってのメリットとデメリット

この制度、管理者側にはメリットがありますが、私たち利用者(施主)にとっては悩ましい側面もあります。

メリット
指定業者はその霊園の地盤や区画事情を完全に把握しています。「基礎がどうなっているか」「どこに重機を停めるべきか」を知り尽くしているので、工事の品質や安全面でのトラブルは極めて少なくなります。手続きもスムーズです。

デメリット
最大のデメリットは「相見積もりが取れない(取りにくい)」ことです。業者が決まっているため、いわゆる「価格競争」が起きません。そのため、提示される見積もり額は、その霊園における「定価」そのものであり、格安業者のような割引は期待できないのが現実です。

具体的な費用感と対策

では、実際いくらかかるのかというと、墓石の解体撤去・更地戻し工事の費用相場は、1平方メートルあたり10万円〜15万円程度が目安となります。例えば、鎌倉霊園によくある4平方メートルの広めの区画であれば、工事費だけで40万円〜60万円程度になる計算です。ここに、閉眼供養のお布施や行政手続き費用が加算されます。

「高いから別の業者に頼みたい」と思っても、指定制度がある限りそれは原則不可能です。対策としては、まず管理事務所に電話をして「墓じまいを検討しているが、指定石材店はどこになりますか?」と確認すること。もし複数の指定店がある場合は、その中で相見積もりを取ることができるか確認してみましょう(※霊園によっては、区画ごとに担当業者が1社に固定されている場合もあります)。

鎌倉市での墓じまいに補助金はあるか

鎌倉市での墓じまいに補助金はあるか

墓じまいには総額で100万円以上かかることも珍しくないため、「市から補助金が出たりしないの?」「少しでも負担を減らせる公的な制度はないの?」と期待される方は非常に多いです。特に昨今は「空き家問題」と同じように「無縁墓問題」が取り沙汰されているので、行政の支援がありそうな気がしますよね。

鎌倉市の現状(2025年時点の傾向)

結論から申し上げますと、残念ながら鎌倉市において、個人の墓じまい(改葬・墓石撤去)そのものに対する補助金や助成金制度は、基本的に存在しません。

「ネットで『墓じまい 補助金』と検索したら出てきた」という方がいらっしゃるかもしれませんが、それは以下のどちらかのケースである可能性が高いです。

  • 他の自治体の事例: 千葉県市川市や群馬県太田市など、一部の自治体では独自の補助金制度を設けていますが、これは全国的に見ればごく少数派の「例外」です。
  • 「改葬許可申請」の手数料の話: 補助金ではなく、手続きにかかる手数料(数百円程度)の話を混同しているケースです。

例外的なケース
もしあなたが現在使用しているお墓が「市営墓地」で、かつ「使用許可証を返還する(墓じまいする)」という条件であれば、未経過分の使用料の一部が還付される制度がある場合も考えられます。しかし、民間の「鎌倉霊園」や寺院墓地を利用している場合は、これには該当しません。

費用を抑えるための現実的なアプローチ

公的な補助がない以上、資金計画は「全額自己負担」で立てる必要があります。もし一括での支払いが厳しい場合は、石材店によっては「メモリアルローン(お墓のローン)」が利用できることもあります。金利はかかりますが、分割払いにすることで月々の負担を平準化できますので、見積もりの際に「ローンは使えますか?」と相談してみるのも一つの手ですよ。

(出典:鎌倉市公式ホームページ「改葬(遺骨の移動)の手続き」

鎌倉霊園内で永代供養に移る際の費用

鎌倉霊園内で永代供養に移る際の費用

墓じまいを考える際、「お墓を撤去した後、遺骨をどこへ持っていくか」が最大の問題になります。「遠方の納骨堂や海洋散骨もいいけれど、長年親しんだ鎌倉の土地から離れるのは寂しい」「お参りに行き慣れた場所がいい」という声もよく聞きます。

そこでおすすめなのが、同じ鎌倉霊園内(または近隣)にある永代供養墓や合祀墓への「園内改葬」です。実はこれ、費用面でも手続き面でもメリットが大きい選択肢なんですよ。

園内移動の費用相場

もし現在のお墓がある霊園内に、合祀墓(ごうしぼ:他の方の遺骨と一緒に大きな地下カロートに埋葬されるタイプ)や樹木葬エリアがある場合、外部の霊園を新しく契約するよりも割安になるケースが多いです。

  • 合祀墓(永代供養墓): 1柱あたり5万円〜30万円程度。
    墓石を建てず、管理費もかからないプランが一般的です。「跡継ぎがいなくても安心」という点で、最も選ばれている形式の一つです。
  • 樹木葬・集合墓: 10万円〜70万円程度。
    個別に埋葬される期間が決まっているタイプなど、プランによって幅があります。

見落としがちな「コストダウン」の要素

園内改葬の大きなメリットは、事務手続きの手間が大幅に省けることです。通常、遺骨を別の場所へ移すには「受入証明書」を取り寄せたり、石材店と新しい霊園の間で日程調整をしたりと、連絡業務が煩雑になります。

しかし、同じ霊園内であれば、管理事務所が窓口となってワンストップで対応してくれることがほとんど。さらに、石材店もその霊園に出入りしている業者なので、解体工事から遺骨の取り出し、そして新しい永代供養墓への納骨までを同日にスムーズに行ってくれる場合があり、結果として「人件費」や「手数料」などの諸経費が抑えられることもあるんです。

確認すべきこと
「今の区画を返還して、園内の永代供養墓に移る場合、何か優遇措置やセットプランはありますか?」と、ぜひ一度管理事務所に問い合わせてみてください。

墓じまいトラブルの事例と費用リスク

墓じまいトラブルの事例と費用リスク

墓じまいは、物理的にお墓を片付ける工事ですが、そこには「人の想い」や「お金」が複雑に絡むため、トラブルが起きやすいイベントでもあります。「見積もり通りに終わると思っていたのに…」という事態を避けるため、よくあるトラブル事例とリスクヘッジについて知っておきましょう。

1. 高額な追加請求トラブル

最も恐ろしいのが、工事が終わってから「追加料金」を請求されるケースです。
よくある理由としては、以下のようなものがあります。

  • 基礎が異常に頑丈だった: 「掘ってみたら、昔の施工でコンクリートが通常より深く大量に打たれており、撤去に倍の時間がかかった」という言い分です。
  • 残土処分費の高騰: 撤去した後の土や石材の処分費用が、当初の見積もりより上がったと言われるケース。
  • 地中障害物: 地中から大きな岩や、前の持ち主の時代の古墓の残骸が出てきた場合など。

対策:見積もり時の「釘刺し」
契約をする前に、必ず書面で「見積もり金額以外に追加費用は一切発生しないか?」を確認してください。もし「状況による」と言われたら、「最大でいくらかかる可能性があるのか」の上限を聞いておくことが身を守る術です。

2. 遺骨の状態によるトラブル

いざカロート(納骨室)を開けてみたら、カロート内に水が溜まっていて骨壺が水没していたり、骨壺が割れて遺骨が泥まみれになっていた…ということも、古いお墓では珍しくありません。
この場合、新しい納骨先(特に納骨堂など)に入れる前に、「遺骨の洗浄・乾燥・粉骨(パウダー化)」などのメンテナンスが必要になることがあります。業者に依頼すると、1柱あたり2万円〜5万円程度の追加費用がかかることを想定しておきましょう。

鎌倉特有の地形と解体工事費の注意点

鎌倉特有の地形と解体工事費の注意点

私がこの記事で特に強調しておきたいのが、ここ鎌倉ならではの「地形リスク」です。鎌倉にお住まいの方なら肌感覚でわかると思いますが、鎌倉は平地が少なく、谷戸(やと)と呼ばれる谷状の地形や、急な斜面を切り開いた土地が多いですよね。

これは霊園も同様で、眺望が良い反面、工事をする側からすると「超・難所」であるケースが少なくないのです。

「重機が入らない」がコストを跳ね上げる

通常、墓じまいの工事は小型のクレーン車(カニクレーンなど)を入れて、重たい墓石を吊り上げて撤去します。しかし、以下のような区画では機械が使えません。

  • 参道が狭すぎて機械が通れない
  • 長い階段を何十段も上がった場所にある
  • お墓とお墓の隙間が極端に狭い

こうなると、職人さんが重さ100kg近い石材をバールなどで解体し、手作業で運び出す「手壊し・手運び」作業になります。当然、人件費は跳ね上がりますし、工期も長くなります。

難所係数(追加料金)の目安

あくまで目安ですが、平地の標準的な工事費に比べて、難所の場合は1.5倍〜2倍近くの見積もりになることも覚悟が必要です。「うちは駐車場から近いから大丈夫」と思っていても、「階段が10段あるごとに〇万円加算」といった細かい規定を設けている石材店もあります。

だからこそ、ネット上の「全国平均相場」を鵜呑みにするのは危険なんです。「鎌倉の山の上にあるお墓」という時点で、特殊な事例であることを認識し、必ず現地を見てもらった上で正確な見積もりを出してもらうことが、予算オーバーを防ぐ唯一の道ですよ。

鎌倉霊園の墓じまい費用とスムーズな手順

鎌倉霊園の墓じまい費用とスムーズな手順
  • 鎌倉霊園での墓じまい手続きの全工程
  • 離檀料や閉眼供養のお布施相場
  • 遺骨の新しい行き先と費用の比較
  • 親族トラブルを防ぐ事前の話し合い
  • 鎌倉霊園の墓じまい費用に関するまとめ

費用のイメージが具体的に湧いてきたところで、次は実際の実務的な手順についてお話ししましょう。「何から手を付ければいいか分からない」「役所の手続きなんて難しそう」と身構える必要はありません。やるべきことは決まっていますので、一つひとつ順番にクリアしていけば大丈夫です。

鎌倉霊園での墓じまい手続きの全工程

鎌倉霊園での墓じまい手続きの全工程

墓じまい(改葬)の全体フローは、大きく分けて「準備」「行政手続き」「工事・完了」の3フェーズです。時系列に沿って、具体的なアクションを確認していきましょう。

フェーズステップ具体的なアクション注意点
準備1. 親族間の合意関係者全員(特に本家筋など)に相談し、同意を得る。事後報告はトラブルの元。必ず最初に!
2. 次の場所の確保遺骨の引越し先(永代供養墓など)を契約する。契約後に発行される「受入証明書」がこの後必要になります。
3. 霊園・石材店への連絡管理事務所に「墓じまいしたい」と伝え、指定石材店を確認・見積もり依頼。繁忙期(お盆・お彼岸)は避けた方がスムーズ。
行政
手続き
4. 書類作成・依頼現在のお墓の管理者から「埋蔵証明書」を発行してもらう。遺骨が誰のものか(氏名・死亡日など)の情報が必要。
5. 改葬許可申請鎌倉市役所(または該当自治体)に書類を提出し、「改葬許可証」を取得。郵送でも対応可能な場合が多いです。
工事
完了
6. 閉眼供養(魂抜き)お墓の前で僧侶にお経をあげてもらう。工事の直前に行うことが多いです。
7. 解体工事・出骨遺骨を取り出し、墓石を撤去して更地に戻す。取り出した遺骨は、洗浄や乾燥が必要な場合も。
8. 完了報告・納骨霊園管理者に更地確認をしてもらい、新しい場所へ納骨。改葬許可証を新しい納骨先に提出します。

最も重要なのは「順番」

よくある間違いが、「先に墓石を解体してしまう」ことです。しかし、法律上、遺骨を勝手に取り出して移動させることはできません。必ず「次の行き先」を決めてからでないと、役所は改葬許可証を出してくれません。

「まず解体!」ではなく、「まず次の居場所探し!」が鉄則です。ここを間違えると、取り出した遺骨を持って途方に暮れることになりますので、十分に注意してくださいね。

離檀料や閉眼供養のお布施相場

離檀料や閉眼供養のお布施相場

費用の項目でも少し触れましたが、お寺との関係性についても詳しく見ていきましょう。特に「離檀料(りだんりょう)」という言葉に怯えている方も多いのではないでしょうか。

鎌倉霊園(公園墓地)の場合

もしあなたのお墓が「鎌倉霊園」のような、宗旨宗派を問わない民間の公園墓地にある場合、基本的に「離檀料」は発生しません。なぜなら、そこには「檀家(だんか)」という制度そのものが存在しないからです。管理料さえ払っていれば使える場所なので、解約手続きも事務的に進みます。

寺院墓地の場合の注意点

一方で、鎌倉市内にあるお寺の境内墓地にある場合は注意が必要です。長年お世話になったお寺を離れることになるため、これまでの感謝の気持ちとしてお布施を包むのが通例です。これが世間で言う「離檀料」に当たりますが、法的な支払い義務はありません。

相場としては、法要1回〜3回分程度(5万円〜20万円程度)が目安と言われていますが、高額な請求をされた場合は弁護士や専門機関に相談することをお勧めします。いきなり「辞めます!」と言うのではなく、「事情があって墓じまいをせざるを得なくなった」と、住職に相談ベースで話を持ちかけるのが、円満に離檀するコツですよ。

閉眼供養のお布施

お墓を解体する前には、お墓に宿った魂を抜く「閉眼供養(魂抜き)」を行います。これは公園墓地であっても、親族の心情として行うケースがほとんどです。

お布施の相場は3万円〜10万円程度。もし特定のお寺と付き合いがない場合は、石材店や霊園が「僧侶派遣サービス」を紹介してくれることがあります。定額(例えば3万円〜5万円など)でお経をあげてくれるので、費用も明確で安心です。お車代(5,000円〜1万円)やお膳料も必要か、事前に確認しておくとスマートですね。

遺骨の新しい行き先と費用の比較

遺骨の新しい行き先と費用の比較

墓じまいのゴールは、お墓を壊すことではなく、ご先祖様の遺骨を安住の地へ移すことです。「取り出した遺骨をどうするか」によって、その後の供養スタイルも費用もガラリと変わります。代表的な4つの選択肢を比較してみましょう。

1. 合祀墓(永代供養墓)

  • 費用目安: 5万円〜30万円 / 1柱
  • 特徴: 大きな供養塔などに他の方の遺骨と一緒に埋葬されます。
  • メリット: 最も低コストで、その後の管理費も不要な場合が多い。
  • デメリット: 一度埋葬すると、二度と遺骨を取り出せません。「やっぱり分骨したい」と思っても手遅れになるので、親族の同意が絶対条件です。

2. 樹木葬(じゅもくそう)

  • 費用目安: 10万円〜70万円 / 1区画
  • 特徴: 墓石の代わりに樹木や草花をシンボルにします。自然に還るイメージで近年大人気です。
  • メリット: 明るい雰囲気で、承継者がいなくても契約できるプランが豊富。
  • デメリット: 個別埋葬期間(例えば33年など)が過ぎると、最終的に合祀されるケースが多いです。冬場は植物が枯れて寂しい見た目になる場所も。

3. 納骨堂(のうこつどう)

  • 費用目安: 30万円〜100万円以上
  • 特徴: 屋内にあるロッカー型や仏壇型、自動搬送式の収蔵庫です。
  • メリット: 天候に関係なく快適にお参りができ、セキュリティも万全。駅近などの好立地が多い。
  • デメリット: 費用は高めです。建物が老朽化した際のリスクや、年間管理費がかかり続ける場合もあります。

4. 海洋散骨(かいようさんこつ)

  • 費用目安: 5万円〜30万円
  • 特徴: 遺骨をパウダー状に粉骨し、海へ撒きます。
  • メリット: お墓という「モノ」が残らないため、子供世代への負担が完全にゼロになります。海が好きな故人には最適。
  • デメリット: 「手を合わせる場所」がなくなります。遺骨が手元に残らない寂しさを感じる遺族もいます(一部を手元に残す「手元供養」との併用がおすすめ)。

親族トラブルを防ぐ事前の話し合い

親族トラブルを防ぐ事前の話し合い

最後に、手続き以上にエネルギーを使うかもしれない「人間関係」の話をさせてください。墓じまいで最も心を痛めるのが、親族間のトラブルです。

「長男の嫁が勝手に決めた」「本家の墓を潰すなんてバチ当たりだ」といった感情的な言葉を投げかけられ、親戚付き合いが断絶してしまった…という悲しい事例は、残念ながら珍しくありません。

誰に、いつ、どう話すか?

まず、お墓の承継者(名義人)であるあなたには、法的に墓じまいを決定する権利があります。しかし、お墓は親族みんなの「心の拠り所」でもあります。権利があるからといって独断で進めるのは絶対にNGです。

相談すべき範囲は、故人の子供や兄弟姉妹はもちろん、お墓参りに来てくれている親戚がいれば、その方々にも声をかけるのがマナーです。タイミングとしては、法事やお盆などで親族が集まる場がベストですが、遠方の場合は手紙や電話でも構いません。

説得のポイント

反対される理由の多くは「ご先祖様を粗末にするのか」という誤解です。そうではなく、「自分も高齢になり、このままでは管理ができず無縁仏になって荒れ果ててしまう。そうなる前に、永代供養という形で責任を持って供養し直したい」という、前向きで責任感のある決断であることを誠実に伝えましょう。

「子供たちに負担を残したくない」という親心の部分を話せば、多くの親族は理解してくれるはずですよ。

鎌倉霊園の墓じまい費用に関するまとめ

鎌倉霊園の墓じまい費用に関するまとめ

ここまで、鎌倉霊園での墓じまいにかかる費用や手続き、特有の注意点について長期的にお話ししてきました。情報量が多くて大変だったかと思いますが、最後に改めて重要なポイントを整理しておきます。

墓じまい成功のカギ

  • 費用の総額目安: 鎌倉エリアでは、解体工事費+行政手続き+新しい納骨先の費用を含め、150万円〜300万円程度を見ておくのが安全。
  • 見積もりの重要性: 指定石材店制度や、鎌倉特有の地形(難所)による追加費用の可能性が高いため、必ず現地確認をしてもらうこと。
  • まずやるべきアクション: ネットの情報だけで悩まず、まずは霊園の管理事務所へ電話し、「指定業者の有無」と「園内改葬の可能性」を確認すること。
  • 手続きの鉄則: 「次の納骨先」を契約して受入証明書をもらってから、役所の改葬許可申請に進むという順番を守ること。

鎌倉霊園でのお墓じまいは、場所が良いだけに区画が広かったり、立派な石を使っていたりと、どうしても費用や手間がかさむ傾向にあります。でも、それはこれまであなたやご家族が、ご先祖様を大切に祀ってきた証でもありますよね。

墓じまいは「終わり」ではなく、ご先祖様を新しい環境へお引越しさせ、これからも安心して眠ってもらうための「新しいスタート」です。この記事が、あなたの肩の荷を少しでも下ろし、トラブルなく納得のいく形で次のステップへ進むための手助けになれば、これほど嬉しいことはありません。まずは焦らず、ご家族との話し合いから始めてみてくださいね。あなたの墓じまいが良い形で結実することを、心から応援しています!


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